リグナンとセサミンの関係性

女性ホルモンと似た働きをし、コレステロール対策によいとされるものに、リグナンという植物に含まれる成分があります。
ポリフェノールの一種であるリグナンが多く含まれる植物は、ゴマや亜麻仁油などになるアカゴマです。
他にも穀類や大豆、ブロッコリーもあげられますが、ゴマに匹敵するリグナン量を摂取するには、非常に多くの量を摂取する必要があります。

さて、ゴマの含まれるリグナンのことを、特にゴマリグナンと呼び、ゴマリグナンに含まれる成分としてピノレシノール・セサモリン、そしてセサミンなどがあげられます。
この中のセサミンが、コレステロールの値を下げるなど、大変強い抗酸化作用を持つことで知られている成分です。

このセサミンは、ゴマリグナン中の０．５％程度しか含まれていませんので、他の食品から摂取できないか考える人は多いのではないでしょうか。
確かにセサミンはリグナンの中の一物質ですから、穀類などから摂取できないことはありません。
しかし、穀類に含まれるセサミンは大変微量なうえに、多くは精米の過程で失われてしまいますので、現実的に摂取するのは厳しいといえます。

では、前述しているリグナン量の多いアカゴマはどうかというと、残念ながらセサミン成分そのものが検出されていません。
アカゴマに含まれているリグナンは、セコイソラリシレシノールという成分が主になります。

このように、リグナンとセサミンの関係性は、リグナンの中の一成分がセサミンということになります。
そしてリグナン含有量の多いゴマであっても、食品から直接セサミンを摂取するには、かなりの量が必要になるだけでなく、摂取方法も大変難しいのです。